平成27年(2015年)2月15日 水道特集号 未来につなぐ  安全でおいしい水道水  平成27年3月15日に給水開始125周年を迎える秦野の水道。  自然の恵みや先人たちの思いを受け継ぎ、今、私たちは安全な水を安心して利用しています。この大切な水道を未来に引き継ぐために・・・  本市の水道水は、丹沢の山々に育まれた地下水を主な水源としています。水道局では、市民の財産である地下水を保全しながら「安全な水の安定供給」というライフラインとしての責務を果たしています。 水道経営の状況  本市の水道事業は、地方公営企業法に基づく公営企業として運営しています。従って、事業に必要な経費は、主に水道料金で賄う、独立採算を原則としています。  水道料金収入は、東日本大震災以降、水道使用量の減少傾向が続いており、3年前の水道料金改定時における見込額を大きく下回ることとなり、経営は、非常に厳しい状況にあると言わざるを得ません。  水道使用量の減少は、節水型設備の導入や景気低迷による企業における水需要の落ち込み、各家庭においても節水機器の普及や放射性物質など水道水の安全性に対する懸念などが背景にあると考えています。  今後、景気が回復したとしても、企業活動の活発化に期待するものの、一般的に節水意識が定着していることや、予測されているように人口減少が進行すれば、水道使用量が大きく増加することは考えにくく、経営は、ますます厳しくなることが予想されます。こうした厳しい経営状況であっても、水道を利用される方に「安全な水を安定してお届けする」ことが求められています。  そのためには、引き続き、工夫や努力を重ねながら、施設の適切な運転管理や耐震化を含めた必要な施設整備を進めていかなければなりません。   本市の水道料金  丹沢の山地に囲まれた名水の里、秦野は、水源の約7割を豊富な地下水で賄い、安定した水供給を行っています。河川水等を主な水源とする他の市と比べ、水の浄化の経費を低く抑えることができるので、秦野市の水道は全国的にも安い料金単価でお届けできています。 未来に引き継ぐ取り組み  広報の特集号やインターネットで水道の歴史を紹介したり、小学校への出前講座を通して、次世代を担う子どもたちに、秦野水道の歴史や、水道のしくみを知ってもらう取り組みをしています。  また、水道水の安全性や水道施設の耐震化、水道料金など本市の水道事業についてご理解いただくため、インターネットを利用した水道モニター事業も実施しています。 お願い 給水管は皆さんの所有物です  水道局が整備した配水管から各家庭に水道水を運ぶための給水管は、全て市民の皆様の所有 物です。  老朽化した給水管は破裂する危険があります。漏水防止のためにも、新しいステンレス管などへ取り替えましょう。  給水管の取り替え修理や撤去するときは漏水事故を防ぐためにも、市ホームページなどに掲載している指定給水装置工事事業者へご相談ください。 検 証 住宅の建て替えによる  水道使用量の変化  平成24年度、25年度中に住宅を建て替え、家族構成などに変化のなかった世帯を抽出し、その建て替え前後の同時期6か月間の水道使用量を比較してみました。  その結果、建て替え後は、平均で約31%も減っていました。建て替えに合わせ、節水機器への更新が進んだものと考えています。 『当たり前』を守るため 進めます!水道管の耐震化  現在、市内の水道管は全体で約700km。このうち、取水場から浄水場や配水池へ水を送る導水管と浄水場から配水池に水を送る送水管のことを基幹管路といいます。人間に例えると「動脈」ともいえる水道管です。  平成25年度は、この基幹管路を中心に耐震化を進めました。全国平均や県平均と比べ、まだまだ低い状況にありますが、今後も施設整備計画を着実に進めていきます。 平成22年度 平成23年度 平成24年度 平成25年度 基幹管路 17.2% 20.6% 24.2% 28.6% 水道管全体 17.3% 18.4% 19.3% 20.2% 地震や衝撃に強い水道管 「ダクタイル鋳鉄管」 秦野市の水道料金は     安いの?高いの?  家庭で、1か月20㎥使用した場合の水道料金を他の水道事業体と比較をしてみましょう。平成26年4月1日現在の秦野市の水道料金は、給水人口が秦野市と近い(10万人~30万人未満)全国水道事業体の中で3番目に安く、また、県内他市の中では、最も安い水道料金になっています。 <全国事業体の料金比較> 順位 事業体名 家事用料金 (消費税含む) 1 静岡県 富士市 1,296円 2 埼玉県 狭山市 1,458円 3 秦野市 1,468円 4 東京都 昭島市 1,598円 5 静岡県 三島市 1,600円 <県内事業体の料金比較> 順位 事業体名 家事用料金 (消費税含む) 1 秦野市 1,468円 2 南足柄市 1,566円 3 小田原市 1,630円 4 座間市 2,207円 5 川崎市 2,224円 6 県企業庁 (平塚・伊勢原市など) 2,463円 7 横須賀市 2,581円 8 横浜市 2,652円 9 三浦市 3,056円 公益社団法人 日本水道協会「水道料金表」より