秦野市が取り組む広域行政・広域連携
問い合わせ番号:10010-0000-3514 登録日:2018年7月17日
広域行政・広域連携の必要性が高まっています。
社会環境の変化と行政の課題や需要の拡大
社会環境の変化
急速に進む少子高齢化の進展や、環境意識の高まりなど、私たちを取り巻く環境は大きく変化しています。
新たな政策課題や時代の変化に柔軟に対応し、個性豊かで活力ある地域社会を創造するためには、これまでのよいものは引き継ぎ、足りないものは補いながら、より一層の効率的な行政運営を行うことが必要になっています。
このような中、住民に身近な地方自治体が将来を見据えて変化や課題に的確に対応し、より一層の効率的な行政運営を行い、市民ニーズの高度・多様化に対応するため、自らの地域のことは自らの意思で決定し、権限・財源と責任を自らが持つ地域主権型社会の実現に向けて取り組んでいく必要があります。
生活圏の拡がり
交通や情報通信手段などの発達によって、日常社会生活の範囲は、私たちが住んでいる市町村を超えて飛躍的に広域化しています。また、ライフスタイルや価値観は多種多様になり、行政に対する要望も多様化しており、予算や人員が限られている中では、市町村が単独で取り組んでいくことが困難な事務や、非効率な事務が生じたり、専門的な職員の確保が難しい場合などがあります。そのため、近隣の市町村が一体となって事務を進めることにより、統一した地域の個性や魅力を内外にPRすることが可能となり、観光客の向上等を見込むこともできます。
市では、近隣の市町村と協力し、広域的な視点から様々な取り組みを進めています。
広域行政とは
これから地方分権が進むと、年間の処理量は少ないものの専門性を必要とする事務なども、身近な市町村が行うことができるというメリットがでてきますが、一方では、市町村ごとでは年間の処理件数の少ない事務を誤りなく行わなくてはならないことから、人材や人件費の効率性を確保するため、生活圏を踏まえた広域行政により効率化を図ることなども課題になります。
厳しい財政状況の下では、地方公共団体に共通し重複するような事務は、区域の枠を超えて、広域的な視点から連携・調整し、効率化を図ることも必要です。
事務の効率化を図ることによって、経費の節減を図ることができ、その中でより効果的なサービスの提供やまちづくりを進めていくことが大切になります。
地方自治法では、地方公共団体が広域的な行政運営を進めるために地方公共団体の協力関係に関する次のような制度を規定しています。
地方自治法が規定する広域行政制度 表の「(第○条)」は地方自治法の条文です。
種類 |
特徴等 |
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一部事務組合 |
普通地方公共団体の事務の一部を共同処理するための制度で、法人格を持ちます。本県では最も活用されている制度で、現在47の一部事務組合があり、主に、ごみ・し尿処理、消防、火葬などの事務が共同で処理されています。 |
広域連合 |
一部事務組合では「国、都道府県から直接に権限の移譲が受けられない」など、広域需要に適切に対応できない面があったことから、多様化した広域的政策・広域行政需要に適切かつ効果的に対応するようにするとともに、地方分権に対応するための制度として国または都道府県の権限に属する事務の配分の受け入れを可能とする体制の整備を含めて、平成6年に制度化されたものです。 |
法定協議会 |
2つ以上の地方公共団体が、その事務の一部を共同して処理するために設けるものです。設置には、議会の議決が必要です。 |
組織や機関の共同設置 |
地方公共団体の機関等を簡素化することにより、効率的・合理的な行政運営を維持することをその趣旨とし、複数の地方公共団体が、その執行機関、附属機関、職員等を共同で設置するものです。現在、本市では機関の共同設置は行っていません。 |
事務の委託 |
地方公共団体が協議により規約を定め、事務の一部の管理、執行を他の地方公共団体に委託するものです。 |
秦野市が取り組む広域行政
1 一部事務組合
秦野市伊勢原市環境衛生組合
秦野市伊勢原市環境衛生組合は、秦野市及び伊勢原市で組織する一部事務組合で、ごみの処理及び斎場の運営管理を行っています。
【構成団体】
秦野市、伊勢原市
【組合の歩み】
昭和36年5月設立。
秦野市、西秦野町、伊勢原町が「し尿及びじん芥」を共同処理する「秦野市外二町清掃処理組合」を設立しました。詳細は、秦野市伊勢原市環境衛生組合のホームページをご覧下さい。
金目川水害予防組合
金目川の水害予防及びその沿岸耕地の灌漑用水の水源涵養のため、別表第1に掲げる地域の山林の管理及び処分に関する事務を共同処理する。
【構成団体】
秦野市、平塚市、伊勢原市
【組合の歩み】
昭和26年設立。
ヤビツ峠の柏木林道の入口に設置された石碑には、「春嶽山は丹沢山塊の南端に位置し、霊峰大山に接している。面積は、これより東南の斜面137ヘクタールに及び、金目川の水源として古くから流域住民の生活用水としてかかせない役目を果たしてきたが、永い歴史のなかで、洪水や山津波にたびたび見舞われた。このため治山治水対策を痛感し、明治45年、平塚・秦野・伊勢原の1町9か村の代表者が、当時の土地所有者と160年間に及ぶ地上権設定契約を結び、水害予防と水源涵養のため、造林事業や砂防工事に務めた。この間、大正12年の関東大震災及び第二次大戦による乱伐で荒廃の極に達したが、その後、林道整備や育林管理に心血を注ぎ緑を回復した。
一方、歳月の流れのなかで、所有者や地上権者も数多く変遷した。昭和27年4月、平塚・秦野・伊勢原の三市で組織する金目川水害予防組合が地上権を取得し、更に、昭和58年11月、土地所有者からの申し出を受け、春嶽山の所有権を取得した。緑潤うこの山は先人達の積年の苦労の結晶による尊い遺産であり、これを後世へ伝えるため、この記念碑を建立する。」と、記載されています。
2 広域連合
神奈川県後期高齢者医療広域連合
【設立】
平成19年1月11日
【構成団体】
神奈川県内のすべての市町村
平成20年4月1日から、従来の老人保健制度が後期高齢者医療制度に変わり、75歳以上の高齢者等は、これまでの国民健康保険や被用者保険から「後期高齢者医療制度」に加入することになりましたが、後期高齢者医療広域連合は、この事務を行うため、都道府県ごとに市町村が構成団体となって設立された特別地方公共団体です。
「神奈川県後期高齢者医療広域連合」は、神奈川県内の市町村が協力・連携して、後期高齢者医療事務を、広域にわたり柔軟かつ効率的に処理していくために設立した特別地方公共団体です。
規模のメリットなどを活かし、安定的に制度を運営していくことを目的とし、県内の後期高齢者医療制度の運営や資格の認定、保険料の決定、給付の決定などを行っています。
なお、市町村の窓口では、保険料の徴収や各種届出の受け付けなど、住民に対する窓口業務を分担しています。
3 協議会
本市では地方自治法に基づく法定協議会はありませんが、近隣市町村と任意の協議会を設けて、行政課題の検討や普段からの連絡調整などを行っています。
一市三町広域行政連絡協議会
【構成】
【設立】
昭和62年度
【目的】
秦野市、中井町、大井町及び松田町の相互の連携調整と融和を図るとともに、行政上の諸施策を推進し、関係市町の地域発展を図ること。
【これまでの主な取組み】
- 災害時における相互応援に関する協定の締結
- 図書館の相互利用
- ハイキングコース検討ほか
- 公共施設相互利用の実施
秦野市・二宮町・中井町・大磯町広域行政推進協議会
【構成】
秦野市、二宮町、中井町、大磯町(平成22年度加入)
【設立】
平成19年度、大磯町は平成22年度から
【目的】
軽便鉄道により、活発な交流が行われていたこの地域で、さらなる都市的機能の充実や住民サービスの向上等を図る。
【これまでの主な取組み】
- 公共施設相互利用の実施
- 広域的な公共交通の在り方の検討ほか
広域行政連絡会
【構成】
秦野市、厚木市、伊勢原市、愛川町、清川村、県央地域県政総合センター
【設立】
広域行政の円滑な推進を図り、地域社会の発展に寄与すること。
【これまでの主な取組み】
- ハイキングコースマップの作成
- 広域観光モニターツアーの実施
- 花ガイドマップの作成ほか
3市3町広域行政推進協議会
【構成】
秦野市、平塚市、伊勢原市、大磯町、二宮町、中井町、湘南地域県政総合センター
【設立】
昭和45年度
【目的】
相互の連絡協調と融和を図るとともに、行政上の諸施策の共同化を推進し、もってこの地域の一体的な発展を図ること。
【これまでの主な取組み】
- 先進地視察ほか
- 合同職員研修の実施
4 組織や機関の共同設置
本市では行っていません。
5 事務の委託
大根鶴巻地区の下水処理を伊勢原市に委託
平成9年7月から、「伊勢原市と秦野市との下水の処理に関する事務の事務委託に関する規約」により、秦野市が、大根鶴巻地区の下水(汚水)の処理、及びこれに伴って発生する汚泥の処理を、伊勢原市に委託しています。
6 その他
本市では、地方自治法に基づくもの以外にも、近隣市町村と相互協定などを結び、図書館やスポーツ施設などの利用、緑地、河川、海浜などの自然環境の保全、観光振興などに広く取り組んでいます。
このページに関する問い合わせ先
所属課室:政策部 総合政策課 政策調整担当
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