これまでの実績
問い合わせ番号:10010-0000-3495 登録日:2020年8月17日
秦野市は、将来にわたり必要性の高い公共施設サービスを持続可能なものとするために、PPP(公民連携)の手法を取り入れた公有財産の活用に取り組んでいます。今後も、「公共施設の再配置に関する方針」に基づき、積極的にPPP(公民連携)の概念を取り入れた施策を展開し、限られた資源と財源の有効活用に努めていきます。
- 庁舎敷地を活用したコンビニエンスストアの誘致
- 保健福祉センターに郵便局を誘致し、証明書交付業務を実施(公共施設再配置計画シンボル事業)
- 保育園跡地を賃貸し、障がい者福祉施設を民営化(公共施設再配置計画シンボル事業)
- 図書無人貸出サービス「スマートライブラリー」実証実験
- 民間活力を利用して中学校の体育館と公民館等を複合化(公共施設再配置計画シンボル事業)
- 小規模施設を地域に移譲し、独自性のある運営を実施(公共施設再配置計画シンボル事業)
- 自治会館を一般開放型に誘導し、公共施設の機能を補完(公共施設再配置計画シンボル事業)
- 公共施設の夜間における定期的企業使用制度
- 市立幼稚園の民営化(公共施設再配置計画シンボル事業)
「PPP(Public Private Partnership)」とは
公共サービスを、「官(Public)」と「民(Private)」が役割を分担しながら社会資本の整備や公共サービスの充実・向上を図ることを実現する概念・手法の総称。公共サービスの提供主体が市場の中で競争していく仕組みに転換し、最も効率良く質の高い公共サービスを提供(Value for Money,VFM)することを目指しています。(東洋大学大学院経済学研究科公民連携専攻ホームページより)
本市では、公益法人との連携や住民との協働による取組も、公民連携事業として積極的に進めています。
庁舎敷地を活用したコンビニエンスストアの誘致
事業の内容
開店日
平成19(2007)年12月20日
事業の目的
近隣の公共施設の移転に伴い余裕ができた庁舎駐車場を有効活用し、コンビニエンスストアを誘致。土地賃貸料収入を得るとともに、24時間年中無休の公的サービスを提供するもの。
事業概要
- 庁舎敷地を普通財産に切り替え、事業用定期借地契約(契約期間約15年5月)を締結
- 建物は、出店者が建設しているため、誘致に当たって市の負担はない。市有建物を使用しないコンビニエンスストアを庁舎敷地内に誘致したのは、全国で初めて。
- 土地賃貸料収入は、築40年以上を経過し、老朽化している庁舎の維持補修に充当
- 店舗で公的サービスを実施
店舗で実施している公的サービス
- 市刊行物の販売
- 図書館貸出本の返却受付
- 市文化会館公演チケットの販売
- 住民票の受け渡し(電子ロッカーによる独自方式)
- 観光協会推奨品等の販売(秦野市観光協会の事務所を併設)
- 地場産野菜等の販売(秦野市都市農業支援センターの協力による)
保健福祉センターに郵便局を誘致し、証明書交付業務を実施
事業の内容(公共施設再配置計画シンボル事業)
開局日
平成24(2012)年10月29日
事業の目的
余裕のある保健福祉センター1階ロビーを有効活用し、郵便局を誘致するとともに、「地方公共団体の特定の事務の郵便局における取扱いに関する法律」に基づき、住民票などの証明書交付業務を委託。建物賃貸料収入を得るとともに、公務員を雇用しないで公共サービスのネットワーク充実及び拡大を図るもの。
事業の概要
- 地方自治法第238条の4第2項第4号に基づく行政財産の貸し付けを行う。(平成24年7月31日付けで賃貸借契約締結)
- 誘致した郵便局においては、通常の郵便業務のほか、住民票、戸籍謄抄本等、諸証明書の交付業務を行う。
- 賃貸料収入は、公共施設整備基金への積立てを行い、公共施設の維持補修及び更新のための財源に充てる。
事業のコンセプト
利用者アンケート
庁内検討の経過
庁内組織である公共施設再配置計画推進会議の「シンボル事業2」推進PT(プロジェクトチーム)及び調整WG(ワーキンググループ)により、事業の検討を行いました。
保育園跡地を賃貸し、障がい者福祉施設を民営化
事業の内容(公共施設再配置計画シンボル事業)
開所日
平成24(2012)年4月5日
事業の目的
保育園と幼稚園を統合してこども園を設置したことにより、未利用地となった保育園跡地を活用して、公設公営(事業委託)で実施していた障がい者地域活動支援センターの事業を社会福祉法人に移譲したもの。
事業の概要
- プロポーザル方式により選定された社会福祉法人との間に、事業用定期借地契約(契約期間20年)を締結
- 建物は、社会福祉法人が建設
- 敷地面積、建物床面積ともに、従来の公設の施設の2倍に拡大
- 従来公設公営で行っていたサービス内容より充実したサービスが、より低い税の負担で実現可能となった。
取組みの流れ
図書無人貸出サービス「スマートライブラリー」実証実験
事業の内容
実験の期間
平成27(2015)年2月1日から平成29(2017)年3月31日まで
事業の目的
図書貸出・返却手続における無人化の効果(管理運営費の削減、公共施設サービスの維持等)を検証するとともに、実験期間中に蓄積するノウハウを活かし、期間終了後における新たな公共施設サービスの展開につなげるもの。
事業の概要
図書室内に職員を常駐させることなく、利用者自身が図書の貸出・返却手続を行う。蔵書(約6,500冊)にはICタグを貼付し、貸出・返却及び図書の持ち出しを管理します。事業費は、約2,500万円(初期投資及び入替え図書用ICタグ)で、財源等の内訳は、(公財)図書館振興財団からの助成金1,000万円を充て、残額は、実験を共同実施する株式会社図書館流通センターが負担しました。
民間活力を利用して中学校体育館と公民館等を複合化
事業の内容(公共施設再配置計画シンボル事業)
西中学校の体育館、プール、武道場と隣接する西公民館等を複合化した施設に建て替え、施設の共用化を図ることにより、床面積の削減と機能の維持を図るとともに、建設から管理運営に至るまで、できるだけ民間の知恵と力を活用し、より低い税の負担で、より高いサービスの実現を目指します。
※ 事業費の高騰等により、DBO方式による事業は中止となりました。
現在までの取組み
平成24年度
民間活力導入可能性調査を実施しました。「PFI方式(Private Finance Initiative:公共施設等の建設、維持管理、運営等を民間の資金、経営能力及び技術的能力を活用して行う新しい手法)」では、目立った効果は得られませんが、「先進的PPP手法(民間が建物を建設して、義務教育活動等に必要となる時間だけ借り上げるという本市独自の手法)」を導入することができれば、30年間で8億円程度の効果を見込むことができます。
平成25年度
民間活力導入可能性調査の結果を受け、事業への参画に意欲のある企業と「公民連携課題解決型対話」を実施しました。「対話」とは、本市の目指す姿について、民間企業に十分理解をしていただくとともに、民間企業から助言やアイデアをいただき、より実効性の高い事業構想を作り上げていくためのものです。
平成26年度
事業に係る基本計画及び募集要項等の策定を行い、事業参加企業(グループ)を募集しました。
庁内検討の経過
庁内組織である公共施設再配置計画推進会議の「シンボル事業1」推進PT(プロジェクトチーム)及び調整WG(ワーキンググループ)により、事業の検討を行っています。
小規模施設を地域に移譲し、独自性のある運営を実施
事業の内容(公共施設再配置計画シンボル事業)
事業の開始
平成28年4月1日
事業の目的
小規模な地域対応施設(老人いこいの家及び児童館)は、公共施設再配置計画では更新する施設に位置付けていませんが、地域に密着した施設であることから、意欲のある地元自治会等に無償譲渡し、従前の公共施設としての機能を残すとともに、地域の実情に合わせた独自性のある運営を実現するものです。
事業の概要
- 平成28年4月1日
老人いこいの家「すずはり荘」(昭和53(1978)年築木造2階建・延べ174㎡)を鈴張町自治会に無償譲渡しました。老人いこいの家の機能を引き継ぐとともに、自治会活動に利用しています。
また、譲渡前には、老朽化した部分の補修工事や備品の入れ替えを市が実施し、ライフサイクルコストに対する自治会の負担を低減しました。
- 平成29年9月1日
沼代児童館(平成11(1999)年築木造2階建・延べ198㎡)を沼代自治会連合会に無償譲渡しました。本市との協働により、児童館機能を維持するとともに、地域によるサロン活動及び自治会活動の拠点とします。
また、譲渡前には、老朽化した部分の補修工事や備品の入れ替えを市が実施し、ライフサイクルコストに対する自治会の負担を低減しました。今後、より多くの住民が一度に利用できるようにするため、自治会による100㎡程度の増築(開放型自治会館の建設補助適用)を行う予定です。本市が児童福祉法に基づく児童館として、管理運営を行っていた時よりも、多目的で他用途な地域の拠点としての機能が充実します。
【市と自治会の役割分担】
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午前 |
午後 |
夜間 |
2 階 |
自治会専用スペース(サロン活動・会合・事務所) |
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1 階 |
•コミュニティ保育(火・金)
•児童館(土曜・日曜日)
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•児童館
(祝・月休館)
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•一般開放等
•自治会(不定期)
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•一般開放等(月・水・木)
•自治会(不定期)
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•一般開放等(祝・月)
•自治会(不定期)
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自治会館を一般開放型に誘導し、公共施設の機能を補完
事業の内容(公共施設再配置計画シンボル事業)
事業の開始
平成28年4月1日
事業の目的
公共施設再配置計画では、小中学校を中心とした場所に公共施設を集約していくが、特に高齢者にとっては、できるだけ身近な場所に活動が行える場所があることが好ましい。このことから、自治会活動だけではなく、自治会員以外のサークル活動にも利用できる「開放型自治会館」の建設を誘導し、地域の身近な場所における公共施設の機能の一部を維持していくもの。
事業の概要
自治会員以外の市民活動を行う団体にも広く開放され、使用することができる貸室的機能を果たす自治会館を「開放型自治会館」と定義し、従来の自治会館建設に対する補助金よりも手厚い支援を行う。また、開放型であることについて、市は市民に対する周知を行うとともに、公共施設の利用者に対する紹介も行う。
平成29年3月に適用第1号となった自治会館が完成。また、平成29年度には、さらに2館が建設される予定。
【開放型と従来型の補助制度の主な違い】
項目 | 開放型 | 従来型 |
補助の上限 | 75% | 60% |
補助金限度額 | なし | 1,800万円 |
面積による補助率の逓減 |
単独の自治会が建設する場合 100㎡超200㎡以下の部分65% 200㎡超の部分55% |
100㎡超200㎡以下の部分50% 200㎡超の部分40% |
複数の自治会が共同して設置する場合 逓減なし |
公共施設の夜間における定期的企業使用制度
事業の内容
事業の開始
平成29年10月1日
(平成28年度から試行的に実施していましたが、「秦野市公共施設使用料の適正化に係る関係条例の整備に関する条例」の制定に伴って制度化し、本格実施に移行するもの。)
事業の目的
夜間開館を行っている公共施設のうち、夜間の利用率が低い会議室等について、個人又は法人が塾や習い事の教室を開設できるように年間を通して定期的に使用することを認め、市民の学習や教養等の向上の機会を増やすもの。
事業の概要
定期的企業使用を認める施設の名称 | 部屋の名称 |
保健福祉センター | 第2会議室 |
広畑ふれあいプラザ | 学習室 |
曲松児童センター | 遊戯室・創作活動室・会議室B |
使用者は、審査により決定し、1時間当たりの使用料は、施設の維持管理に要するフルコストから算定する。また、使用期間は1年以上2年以下とする。
利用実績
年度 | 施設の名称 | 部屋の名称 | 使用内容 | 使用者 | 使用料 |
H30 | 保健福祉センター | 第2会議室 | 高齢者向けパソコン教室 | 法人 | 1,000円/時間 |
英会話教室ほか5教室 | 個人 | ||||
H28 H29 (試行) |
保健福祉センター | 第2会議室 | 高齢者向けパソコン教室 | 法人 | 1,500円/時間 |
子ども向け英会話教室ほか1教室 |
個人 | ||||
H28 (試行) |
曲松児童センター | 遊戯室 | 成人向けダンス教室 | 法人 |
市立幼稚園の民営化
事業の内容
事業の目的
公立幼稚園の園児数が減少傾向にあることから、今後の公立幼稚園における幼児教育上の集団性を確保するとともに、高まる保育ニーズに対応した子育て環境づくりを目指し、平成28年1月に策定した「秦野市公立幼稚園運営・配置実施計画」に基づき、公立幼稚園の民間によるこども園(法令に基づく公私連携型)化を進めています。その第一号として、社会福祉法人による「秦野市立みなみがおか幼稚園」の民営化が決定しました。
事業の開始
事業者の募集 平成29年2月
事業者の決定 平成29年9月
民間こども園への移行 平成31年4月(予定)
事業の概要
事業の詳細は、教育委員会のホームページをご覧ください。
このページに関する問い合わせ先
所属課室:政策部 行政経営課 公共施設マネジメント担当
電話番号:0463-82-5102